どうも!どすめとろすです!
留学でスペイン語を学ぶなら、ヨーロッパの先進国であるスペインへの留学を考えがちですが、実は同じスペイン語圏である南米も、留学先の選択肢の一つです。
中でもペルーは、留学するにあたってスペインには無い魅力がたくさんあり、日本人にとって留学向きの国であると言えます。
なので今回は、「スペイン以外でスペイン語を学ぶってどうなの?」という人に向け、あまり知られていないペルー留学のメリット・デメリットについて、スペインと比較しながら解説します。
それでは、どうぞ!
メリット
物価が安い
まず物価の安さです。
例えば月の生活費は、自炊するなどして節約すれば月6〜7万で済みますし、大衆レストランでは400円あればお腹いっぱい食べられます。
そのため、ペルーの生活費の安さはスペインには無い大きなメリットと言えます。
また、留学中に周辺国を旅行する際にも、円安ユーロ高のなかのヨーロッパ旅行はお金がかかりますが、南米諸国の旅行はコスパよく楽しめます。
ペルー留学の費用や詳しい生活費が知りたい方は、こちら
の記事もぜひお読みください。ペルーは親日国
ペルーは親日国で、日本人(アジア人)に対して差別はほとんど無いです。現地には日系人が多いだけでなく、日秘文化会館や日系学校・病院、日経スーパーなど、日本にルーツを持った施設もたくさんあります。
そのため、欧米諸国で見られる「アジア人=中国人」といった認識は少なく、ペルーは日本に対して理解がある国であると言えます。
日本人留学生が少ない
ペルーは日系人が多いですが、日本人留学生は非常に少ないです。
そのため、留学でよくある「日本人とばかり話していて外国語が上達しなかった」という失敗は起きにくいです。実際、僕は首都リマにある学生数3万人を超える大きな大学にいましたが、日本人は僕を含めて4人だけでした。
スペインの日本人留学生数と比べると?
外務省の海外在留邦人数調査統計によると、2023年の日本人長期滞在者(3ヶ月以上滞在し、いずれ日本に戻るつもりの人)の数で見ると、ペルーは457人であるのに対し、スペインは5,230人です。
また、STUDY in JAPANの日本人学生留学状況調査によると、2021年には南米全体で43人の日本人が留学を開始したのに対し、スペインは234人でした。
様々なスペイン語に触れられる
ペルーにあってスペインに無いもの、それはスペイン語の多様性です。
話すのが速く縮小辞を多用するチリや、アルゼンチン特有のアクセントなどなど…。ペルーから南米諸国へ地続きで簡単に越境できるため、個性あふれるスペイン語を生身で体験できるのは、ペルー留学の大きなメリットです。
「スペインだって地域によって方言や特徴があるぞ!」と言われればその通りですが、南米という一大陸内とスペイン一国内では、多様性の幅が段違いです。
また多くの場合、日本人が大学などで学ぶスペイン語は、スペインのスペイン語です。現地で南米のスペイン語にも触れることで、単語や発音の違いなどの面白さを学べます。
南米とスペインのスペイン語の大きな違いの一つとして、二人称複数形が使われないことが挙げられます。
南米ではvosotrosの代わりにustedes が使われるため、動詞変化も5つです。
単数 | 複数 | |
---|---|---|
一人称 | hablo | hablamos |
二人称 | hablas | habláis |
三人称 | habla | hablan |
動詞の2人称複数形ってなんか忘れがちですよね(僕だけ?)。発音は覚えていても、いざ筆記試験で書こうとすると「あれ?スペル、アクセント記号これで合ってるっけ…?」みたいな(僕だけ??)
なので、南米のスペイン語は覚えることが減ってお得ですね(?)
ペルーのスペイン語は学びやすく通じやすい
ペルーのスペイン語は、他国のスペイン語と比べてクセが少なくベーシックなスペイン語であるため、外国人が学習するのに適しています。
会話の速度や発音・アクセントは比較的聞き取りやすいので、ペルー留学では、多くのスペイン語圏で通じやすいニュートラルなスペイン語を学ぶことができます。
ちなみにチリ人の友人は、ペルー人のスペイン語は理解できるが、逆に自分の話すチリのスペイン語がペルー人に理解されにくいため、ペルー人と話すときは発音を矯正して喋っていたそうです。
デメリット
治安
やはりペルーおよび南米のイメージとして治安の悪さがあり、実際、ペルーでは窃盗などの軽犯罪が多いです。
ですが、日本大使館もあるリマなどの主要都市はかなり安全で、「人気のない暗い細道を歩かない」、「貴重品をポケットに入れない」など予防さえしていれば、被害に遭うことはないでしょう。
また最近では激しめの政治的デモも治安悪化の要因の一つですが、デモは政府関係施設の周辺などの特定の場所で、計画的に決行される場合が多いため、近づかなければ問題ありません。
ペルーの治安と防犯方法については、こちら
の記事もご確認ください!健康衛生面
日本やスペインなどの先進国と比較すると、ペルーの健康衛生面は良いとは言えません。
水道水が飲めない、トイレットペーパーをトイレに流せない、衛生的じゃない市場や飲食店がある、などなど…健康衛生上注意すべき点が多くあります。もちろん生卵は食べられません。
病院の医療水準に関しても、日本と比べて高いとは言えません。地域や医師、設備によって技術の差が激しいのが現状です。
航空券が高い
ペルーへの渡航費は、欧米へ行くよりも高い傾向にあります。Googleフライトで東京都からペルーとスペインの主要都市への航空券価格を比較した結果がこちらです。
リマ | マドリード | バルセロナ |
173,840円 | 89,600円 | 99,140円 |
この結果はやや極端にも思えますが、これを見るに、数週間の短期留学ならスペイン、中長期滞在するなら生活費の安さで渡航費の元が取れるペルーの方がコスパが良さそうです。
予防接種を打つ必要がある
ペルー渡航前には必要な予防接種を打たなければいけません。外務省の海外安全ホームページには、ペルー渡航予定者に推奨される予防接種が以下のように記載されています。
複数の予防接種を打つ必要がある上、費用もかなりかかります。私の場合は、予防接種に合計で11万円ほどかかりました。プチ整形くらいかかってます。
スペインへ行く際には予防接種を打つ必要ないため、予防接種の出費はペルー留学のデメリットだと言えます。
まとめ
いかがだったでしょうか?今回は、ペルー留学のメリット・デメリットをスペインと比較しつつ解説しました。
今回の内容をおさらいすると
- ペルー留学は準備費用が高いため、中長期以上の留学がお得
- ペルーのスペイン語は通じやすく、外国人が学ぶのに向いている
- ペルー留学ではスペイン語の多様性を学べる
- ペルーの治安や健康面には、準備と注意が必要
留学で「異言語・異文化を学ぶ」という点では、スペインでもペルーでも同じです。
ですが、「スペイン語の世界」そのものを深く見てみたい人は、言語の多様性あふれる南米・ペルーへ留学すると、よりいっそう「スペイン語」という言語自体の面白さや、興味深さに気づけると思います。
それではまた!Nos vemos!