スペイン語は簡単?人口は?大学で学ぶメリットや需要を、南米へスペイン語留学をした筆者が解説。

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こんにちは!どすめとろすです。

「第二外国語で何語を選択するか」って永遠のテーマですよね。

何語が難しいとか、何語が就職で有利になるとか……色々なメリット・デメリットを考えてしまいます。

そんな第二外国語ですが、私はスペイン語を選択しスペイン語圏へ留学までしました。スペイン語を選んだ理由は単純で、たまにネットでメキシコのプロレスを見るのが好きだったからです。ほんとにただそれだけで、当初は留学なんて全く考えず、ただ「単位を取れればいいや」ぐらいに思っていたんですけどね

ですが、なんか色々あって最終的にスペインとペルーに留学するまでになっていたので、今回はスペイン語を留学に至るまで学んでしまった筆者が、スペイン語の有用性や将来性、日本人が学ぶメリット・デメリットなどを解説したいと思います。

第二外国語にスペイン語を選ぶか迷っている人も、ただただ第二外国語の単位が欲しい人も参考になる内容ですので、ぜひ楽しんで読んでみてください。

では、いきましょう!

目次

結論:好きな言語をやるべき

「いきなりスペイン語の話じゃねーのかよ」と思われるかもしれませんが、これだけは知っておいて欲しいです。

「第二外国語はどれが良いか」の正解は「興味ある言語を選ぶ」です

外国語によって学ぶ難易度に差があるのは事実ですが、興味ある難しい言語>興味ない簡単な言語 です。特に第二外国語を学ぶであろう大学1、2年生は授業が忙しいので、勉強のモチベーションが本当に大事です。

それに、巷で言う難しい/簡単な言語というのも当てにならないです。よく「日本語は世界で最も難しい言語だ」とか「スペイン語は簡単だ」とか言うコンテンツもありますが、それは欧米人からの評価に過ぎませんし、中国語母語話者からすれば、逆に日本語は簡単な部類です。

ですので一番良い選択は、自分の興味のある言語を学ぶことです。ましてや大学で学ぶ第二外国語なんて入門〜初級レベルなので、モチベ次第でどうにでもなります。

そして、どの言語も興味が無くただ第二外国語の単位を欲しいだけの人は、言語じゃなく授業や教授で選びましょう。単位取得が目的なら考えるべきは言語ではなく講義の難易度なので、友達や先輩に話を聞いて楽な講義の言語を選びましょう。

前置きはこの辺にして、次からはスペイン語を学ぶメリット・デメリットについて話します。

スペイン語を学ぶメリットはたくさん!

話者数が多い

スペイン語を学ぶ最大のメリットはこれでしょう。スペイン語の話者数は世界に約5.4億人存在し、これは英語、中国語、ヒンディー語に次いで世界第4位の人数です。

また母語話者数においては、スペイン語は中国語に次いで世界第2位の4.7億人も存在し、なんと英語よりも多いです。

話者数が多いと言うことは、当然自分の外国語能力を発揮する機会も多いということなので、学び甲斐があり学習のモチベーションも上がります。

世界中で話されている

スペイン語は話者数の多さと同時に、その使用圏の広さも大きな特徴です

スペイン語はアジア、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ、中南米と世界中で話されており、公用語に定める国はなんと21カ国もあります。またセルバンテス文化センターの報告によれば、スペイン語を公用語としていないアメリカにおいても、スペイン語話者は5000万人を超えると推定されています。

これは同じく話者数の多い中国語との大きな違いでもあります。中国語話者は中国に集中しているのに対し、スペイン語話者は世界各国に広く存在しています。

多くの国で話されている言語を学べば、それだけ多くの国の文化に触れることができます。スペイン語を学べば、旅行先の選択肢も一気に増えそうです。

スペイン語圏は英語が通じにくい

EF Educationの発表する英語能力指数ランキングでは、多くのスペイン語圏の国々の英語能力は標準的〜低いに分類されています。つまりそれだけ、スペイン語圏の人々とはスペイン語で話す必要があるということです。

例えば、同ランキングで英語能力が「非常に高い」に分類されるドイツ人と話す際、僕たちがドイツ語を学んでいなくても英語で会話することができますが、比較的英語が堪能ではないスペイン語圏の人々と話す際には、彼らの第一言語であるスペイン語で話す必要があります。

英語で代替されにくいという点は、スペイン語を学ぶメリットの一つだと言えます。

言語として奥深い

ここで言う「奥深さ」とは、歴史的・地理的な特徴があるということです。

例えば、ヨーロッパのスペイン語と南米諸国のスペイン語では使われる動詞や単語、発音・アクセント、スラングに至るまで違いがあり、非常に多様性があります。日本でも関西弁や博多弁などさまざまな方言がありますが、それが世界規模で広がっていると考えたら、とても面白くないですか?

ちなみにスペイン語は、歴史的に日本語との繋がりもあり、スペイン語と日本語で同じ・近い意味の言葉も存在します。

スペイン語日本語
tabacoタバコ
capa(マント)かっぱ
quioscoキオスク
panパン

このような言語としての奥深さも、スペイン語の面白さの一つです。

参考書や検定が充実

もちろん英語には敵いませんが、話者数が多くメジャーな言語であるスペイン語は、マイナー言語と比べて参考書や検定試験の選択肢が多いです。

普通、大学の一般教養で学ぶ第二外国語は初級レベルですが、そこからステップアップしたいと思ったときに参考書や検定試験が豊富なので、スペイン語は独学で学べる環境が整っています。

スペイン語圏は経済発展が期待される

スペイン語が話される国の中には将来的に大きな経済発展を期待される国もあるため、スペイン語は将来性が高い言語であるといえます。

特に顕著なのがメキシコです。メキシコは広大な国土(世界13位)と約1.3億人(世界10位)の人口を抱える大きな国で、天然資源や水産業、工業や観光業が盛んです。

PwCの調査レポート”The World in 2050(2050年の世界)”によると、2050年にはメキシコのGDPが日本を抜くとされています。

メキシコのようなスペイン語圏が発展すればスペイン語自体の需要も高まるため、スペイン語を学ぶ価値は失われにくいです。

英語との相乗効果

英語とスペイン語は多くの単語が似ています。そのため、すでに英語を学んでいる人にとってはスペイン語は学びやすい言語です。一部ですが、例を挙げるとこんな感じです。

英語スペイン語
動詞decide, visit, invitedecidir, visitar, invitar
名詞tomato, station, airtomate, estación, aire
形容詞exact, intelligent, deliciousexacto, inteligente, delicioso
副詞rapidly, generally, normallyrápidamente, generalmente, normalmente

逆に、スペイン語を学ぶことで、英語の語彙力も向上します。例えば、英単語 edifice(建物)は英検一級レベルの難しい単語ですが、もしスペイン語を学んでいれば、同じ意味の初級レベルの西単語 edificio から意味を推測することができます。

このように、スペイン語と英語を学ぶことで相乗効果が生まれます。

日本人には発音が簡単

スペイン語は、ヨーロッパ言語の中では日本人が学びやすい言語です。なぜなら、スペイン語の発音(読み)はほとんどローマ字と同じで、間違えることがないからです

僕は中学生の頃、英語のテストで girl が読めませんでした。ギルル? a なんてどこにもないのにガールっておかしいじゃん!

ですがスペイン語であれば、日本人に馴染みのあるローマ字読みで発音できるので、英語のような発音の難しさはありません。例えば、tomate(トマテ), estación(エスタシオン), aire(アイレ)など。

そのため発音や読みにおいては、スペイン語は日本人が学びやすい言語であると言えます。

一方でスペイン語には、ヨーロッパの言語でよく見られる時制や動詞変化の多さ、性数変化など日本人に馴染みのない部分も多くあるので、日本人にとってのスペイン語学習は一概に簡単/難しいとは言えません。

他のヨーロッパ言語に発展可能

スペイン語を学べば、同じラテン語のルーツを持ったポルトガル語・イタリア語・フランス語の習得も容易になります。これらの言語は単語や文法がよく似ているので、勉強してなくともスペイン語を知っていればなんとなく意味がわかることも多いです。、

スペイン語学習はヨーロッパ言語を学ぶ入口としては最高の選択です。

デメリット

日本では身近な言語じゃない

日本では、第二外国語として人気の中国語や韓国語と比べてスペイン語は身近言語ではありません

日本に住む中国人・韓国人は多く観光客としてもよく見かけるので、学んだ中国語・韓国語を実際に使う機会は多いです。一方で、スペイン語を学んでいても日本にスペイン語圏から来る人は少ないため、学んだスペイン語を実践することが難しいです。

また、みなさんが旅行や留学へ行くにしても日本からスペイン語諸国へは距離も遠く渡航費も高いので、中国や韓国ほど気軽に現地へ行けないのが現状です。

せっかく外国語を学んだなら実際にネイティブの人と話してみたいものですが、そのハードルが高いという点は、日本のスペイン語学習者にとって悔やまれる部分ですね。

就職で活きにくい

多言語話者なら就職先の選択肢も増えると思いきや、スペイン語の場合、「スペイン語が話せる」が就職で有利になることは少ないです。

日本で就職を考えた場合「グローバル企業に就職してスペイン語を活かす」と考えがちですが、そもそもスペイン語圏に拠点を持つ日本企業は少ないです(中国語圏は多い)。また、日本企業と取引するスペイン語圏の企業であっても母国語ではなく英語が使用されるので、スペイン語よりも英語の需要が高いのが現状です。

もちろん、取引相手の母国語で話した方が親密な関係になりやすいというメリットはありますが、翻訳・通訳やスペイン語圏への転勤などがない限り、日本企業で直接的にスペイン語が生きる場面は少ないです。

日系・在日人とかいう強すぎるライバルがいる

先ほどの「スペイン語が就職で活きにくい」に関連するのですが、「スペイン語が話せる日本人」として自分の市場価値を上げるには、日系・在日ペルー人、ブラジル人と競わなければいけません。

これが厳しい。

彼らはペルーやブラジルなどの南米の国々にルーツを持つので、スペイン語がネイティブレベルです。日本育ちのただの日本人が「外国語」として学んだスペイン語力では、到底彼らに対打ちできません。僕は大学のスペイン語授業でブラジル人に成績で勝てず悔しい思いをしたのをよく覚えています。

ですので企業の「スペイン語と日本語が話せます!」枠を取るには、南米にルーツを持つスペイン語ネイティブレベルの人たちと戦う必要があります。

まとめ

今回は、第二外国語でスペイン語を学ぶメリットについてお話ししました。おさらいすると

まとめ

スペイン語は、世界中で多くの人に話される言語

スペイン語の独学や、英語との併学もおすすめ

スペイン語は将来的にも需要があり、他のラテン系言語の学習にも発展できる

日本でスペイン語を使う機会は多くない

スペイン語を学ぶことで、世界中の人々と話せるようになるだけでなく、英語をはじめとした他言語の学習の手助けもしてくれます。

この記事を読んで「スペイン語いいな」と思ってくれた方は、ぜひ学んでみてください!みなさんの世界が広がります!

ここまで読んでいただきありがとうございました!また別の記事でお会いしましょう! ADIOS!

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